通信制高校の偏差値について疑問を持っている人も多いでしょう。さて、通信制高校には、全日制高校と同じように偏差値はあるのでしょうか。このページでは、通信制高校の偏差値について詳しく解説していきます。
▊通信制高校には偏差値がない
通信制高校には、偏差値がありません。通信制高校の入試は、面接と作文のみの場合が多いです。学力テストがあったとしても、現状の学力を把握することを目的とした軽い筆記テストのみとなっている場合が圧倒的に多いです。このように、多くの通信制高校の入試において、「学力を測る試験が少ない」ため、偏差値という概念がないのです。
◆一部の通信制高校は偏差値を公開している
前述の通り、ほとんどの通信制高校には偏差値はありません。ですが、一部の通信制高校では偏差値を公開しているようです。一例としては、鹿島学園高等学校(偏差値45-47)が挙げられます。あなたの志望校も偏差値を出しているかもしれないので、調べてみましょう。
◆偏差値を知りたい場合は公開模試を受けよう
通信制高校には偏差値がないので、自分の偏差値を知ることはできません。もし自分の偏差値を知りたい場合は、全国単位で実施されている公開模試を受けるようにしましょう。全日制高校の生徒も受けているような全国統一模試などを受けることで、通信制高校にいても自分の偏差値を把握することができます。自分の偏差値を知ることで、大学などへの進学に必要な学力があるかどうか、自分の立ち位置を知ることができます。
▊通信制高校の入学試験対策はどうすればいいの?
先述の通り、通信制高校の入試は、面接と作文のみの場合が多いです。そのため、これといった学力の試験対策は必要ありません。面接での質問に対する簡単な受け答えを準備したり、作文の基礎形式を覚えたりなどの対策で十分です。試験対策が心配な方は、学校説明会やオープンキャンパスを活用しましょう。面接での質問項目、合否を決める点など、学校側が求める生徒について詳しく伝えています。学校説明会に何度か通うと、面接での質問項目を教えてくれたり、作文の対策をしてくれたり、合否を決める点についてアドバイスしてくれたりするところもあります。また、学校説明会やオープンキャンパスに何度も顔を出し、先生に自分の人柄を知ってもらうことで、「面接の免除」の対応までしてくれる通信制高校もあります。このように、学校説明会やオープンキャンパスを活用することで、学校側がどのような生徒を求めているのかを知ることができ、試験対策をすることができます。
▊通信制高校から高偏差値の大学に行けるのか
通信制高校から高偏差値の大学に行くことは可能です。例えば、芸能人の北川景子さんは、通信制高校であるクラーク記念国際高等学校から明治大学へ進学しました。話題となっているN高は、初の東大合格者を輩出し、ニュースになりました。最近では、通信制高校から東京大学や京都大学、名古屋大学などの旧帝大、早慶上智などの難関私立など、有名難関大への合格実績がたくさん出ています。また、最近では、総合型選抜(旧AO入試)を活かす事例があります。高偏差値の大学でも、AO入試の入学枠が増えてきているため、スポーツや芸事など一芸に秀でていれば、AO入試で高偏差値の大学に進学することができます。
▊通信制のメリットを活かして高偏差値の大学へ
通信制高校ならではのメリットを存分に活かせば、高偏差値の大学に進学することが決して難しいことではありません。通信制高校の中は、大学進学コースを用意している学校や、個別の進路指導で進学をサポートしてくれる学校がたくさんあります。また、通信制高校では、時間の自由度を活かし、全日制高校の生徒よりも勉強に割く時間を増やすこともできます。通学などがない分、全日制の生徒よりも勉強時間を確保できるのです。全日制高校の生徒が学校行事や部活などに割いている時間まで、全て受験勉強に充てることも可能です。さらに、自学自習できる人、あるいは集団での勉強が苦手な人であれば、通信制高校の方が大学進学に向けて集中して勉強ができるかもしれません。教室で周りと同じペースで勉強するよりも、自分で勉強を進めた方が効率が良いからです。最近では、大学受験における通信制高校のメリットに気付く人が増え、「優秀な生徒が率先して通信制高校に進学する」という流れまで生まれています。
▊まとめ
通信制高校の偏差値について詳しく解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?通信制高校には学力を測るような入試はないため、偏差値が存在しないということがわかりましたね。また、通信制高校に偏差値がなくても、高偏差値の大学への進学は可能です。通信制高校のメリットである「時間の余裕」を活かし、通信制高校から難関大学への進学を実現する人が増えてきています。