通信制高校への入学を考えている人の中には、通信制高校のメリット・デメリットについて気になっている人も多いでしょう。このページでは、通信制高校のメリットとデメリットについて詳しく解説していきます。
通信制高校に通うメリットとは?
通信制高校には、全日制高校や定時制高校にはない様々なメリットがあります。では、通信制高校に通うメリットを詳しく解説していきます。
▊学費が安い
通信制高校は学費が安い傾向があり、公立は3年間で平均10万円程度、私立は3年間の平均が80万円程度で卒業することができます。一方、全日制高校でかかる学費は、 公立は3年間で平均は140万円程度、私立は3年間で平均はその290万円程度です。このように、価格面だけで全日制高校と比較すると、通信制高校は圧倒的に安いということがわかります。世帯収入によっては、「高等学校等就学支援金」を利用できるケースもあり、自己負担をさらに減らすことができます。
▊時間に自由がある
通信制高校は、レポートの提出やスクーリングがある日以外は、自由に時間を使うことができます。また、1年間で修得する単位数を各生徒自身で決めることができるため、自分のペースで学習を進めながら高校卒業を目指すことができます。全日制高校のように、日中の時間を学校に縛られてしまうと、他のことに打ち込むのは少し難しいかもしれません。通信制高校であれば、スポーツ選手を目指して練習に打ち込んだり、美容師やネイリストなどの資格取得のための勉強をしたり、芸能人を目指してレッスンに取り組んだり、アルバイトをしてお金を貯めたりしながらでも、高校を卒業することができます。大きな夢や目標を持ち、かつ高校の卒業資格を取得したい人にとって、通信制高校はこれ以上ない環境であると言えるでしょう。
▊自分のペースで勉強できる
通信制高校の生徒は自学自習が中心となるので、自分のペースで勉強を進めることができます。中には、年間で10日程度の集中スクーリングを受けるだけで済む学校もあるので、「勉強にかける時間が最小限で済む」という言い方もできるでしょう。インターネットを介した学習が可能な学校も増えてきたため、好きな時間に好きな場所で勉強できることから、「自活力を鍛えられる」という見方もできます。
▊毎日登校する必要がなく、自由度が高い
学校に通いながらも自由な時間を多く確保できることは、通信制高校ならではのメリットです。毎日決まった時間に登校しなければならない全日制高校・定時制高校とは異なり、通信制高校であれば自学自習によって効率良く勉強することができます。一般的には、月数回程度のスクーリングと、レポート提出、試験以外は、自由な時間になります。
▊様々な人に対応できる環境がある
通信制高校には、様々な人に対応する環境が整備されています。やりたいことに注力するため、夢を追いながら高校を卒業するためなど、前向きな理由で通信制高校に通う人は多いですが、一方で持病を持った人、介護の必要がある親族を持つ人、全日制高校の学校生活に馴染めなかった人なども、一定数在籍しています。通信制高校は、どんな人にでも高校を卒業するチャンスを与えてくれる場としても、機能していると言えるでしょう。生徒の年齢層も幅広く、非常に多様性のある環境なので、きっと気の合う仲間が見つかるはずです。
▊厳しい校則がない
通信制高校は、全日制高校と比べると自由が多く、校則も少ないところが多いです。例えば髪型や髪色、服装、アクセサリーなどに関する校則は、基本的にはない学校が多いです。校則に縛られず、自分の好きなファッションを楽しむことが可能です。外見面で管理されることに違和感を感じる方には、ストレスフリーな生活ができると言えるでしょう。
▊一人ひとりに対するサポートが充実している
一人ひとりに対する入念なサポートも、通信制高校の大きな魅力の一つです。全日制ではあまり見られない、個別授業やカウンセリングなどが特に充実しています。学校にはいつでもなんでも相談できるカウンセラーが常駐しているなど、進学・資格取得など生徒一人ひとりの希望に沿ったサポートをしてくれる体制が整っています。
通信制高校に通うデメリット
通信制高校には様々なメリットがありますが、一方でデメリットも存在します。ここからは、通信制高校に通うデメリットに関して詳しく解説していきます。
▊自立した学習を続けなければならない
全日制では、毎日学校に通って、席に座っていれば、自然と学びが定着する場合が多いです。一方で、通信制高校では自学自習が基本となるので、自立した学習をする必要があります。そのため、勉強時間は自分で決めて、しっかりと確保しなければいけません。一人で上手く勉強と向き合えなければ、学習が進みづらいでしょう。通信制高校は生徒一人ひとりに対するサポートが手厚く、カウンセリングも充実しているので、困った時はすぐに先生やカウンセラーに相談しましょう。解決の糸口が見つかるはずです。また、それでも自学自習に不安がある場合は、通信制サポート校という選択をするのも良いでしょう。通信制サポート校の補助があれば、学習リズムをより上手く作ることができるでしょう。
▊生徒同士の交流が少なくなる可能性がある
登校は基本的に週に1~2回程度になることが多いので、先生や同級生と過ごす時間は、全日制高校と比べるとどうしても少なくなります。「毎日登校して、毎日友達に会いたい!」という人にとっては、少し物足りないかもしれません。しかし、最近は、修学旅行や文化祭などの学校行事や、クラブ活動やサークルなどに力を入れている通信制高校が多くなっています。各校、生徒同士の交流が促進されるような工夫をしているようです。また、通信制高校の中には、登校回数が多いコースを用意している学校もあります。コースによっては人と過ごす時間を調節することができるので、自分に合ったコース選びをしましょう。さらに、最近では、「全日型」という毎日登校できるコースも増えてきました。通信制高校に通っても、毎日登校したい人にはおすすめです。
まとめ
通信制高校について詳しく紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?最近では、「学校に縛られない」というメリットから、通信制高校を選ぶ人が増えています。バイトやインターンをしながら高卒資格を取得したい人、芸能関係の仕事やスポーツ選手を目指す人、海外留学に行きたい人など、通信制で「今やりたいことと、高卒資格取得の両立」を達成する人も多くなってきています。通信制高校と全日制高校・定時制高校の違いを理解した上で、自分に合った高校選びができると良いですね。