実際のところ、勉強のことよりも、校則の方が気になる人も多いのではないでしょうか。この記事では、通信制高校の校則について詳しくご紹介していきます。
▊通信制高校に校則はある?
通信制高校は、全日制高校とは異なり、校則が少ないところやゆるやかな学校が多いです。生徒の主体性を尊重し、「自由」を認めています。そのため、アルバイトをしながら通っている人や、髪を染めたり、自分の好きなファッションを楽しんだり、メイクをバッチリしたりと、全日制高校では認められず、止められてしまうような自己表現を楽しむ生徒が非常に多いです。
一方で、通信制高校の校則はゆるやかですが、マナーや礼儀などについては学校側できちんと指導してくれるので、社会人としてのモラルはしっかりと身に付けることができます。しかし、通信制高校の中でも、進学校の進学コース、技能連携校などは、全日制高校と同じように細かく校則が定められている場合も多いです。そのような学校は「週に5日間」の登校が義務付けられている場合も多いので、自分の目的に合わせて選ぶようにしてください。
◆通信制高校に校則が少ない理由
未成年しかいない全日制高校とは異なり、通信制高校には様々な年齢層の人がいます。大半は高校生ですが、成人している人、社会人として会社で働いている人、子供がいる人など、すでに社会に出て自立している生徒もいます。そのような自立した生徒を、全日制高校のように「未成年のための校則」で制限するのは無理がありますし、ナンセンスですよね。
そのため、様々な年齢層に対応するため、通信制高校には目立った校則はなく、生徒一人ひとりの自由を尊重しているのです。つまり、15,6歳で通信制高校に入学する人は、未成年であっても「社会人・成人としての自由」を等しく与えられることになります。自由がある中でも自立し、自分で物事の善悪の判断をしなければなりません。校則がなくても、「何もかもが自由」というわけではないので、一般的なモラルやマナーはしっかりと守りましょう。
▊通信制高校に制服はある?
一昔前までは、基本的に通信制高校に制服はありませんでしたが、最近は制服がある通信制高校が増えてきました。「制服がありつつ、私服登校も可能」という形態が、今の通信制高校の主流となっています。自分の好きな服を着られることは通信制高校のメリットではありますが、「せっかくの高校生活、制服が着たい!」という人は、制服がある通信制高校を選びましょう。
▊通信制の主な校則
「通信制高校の校則がゆるやかのはわかったけど、実際にはどのくらい自由なの?」と疑問に思う人も多いでしょう。髪型や髪色、スマホの使用、アルバイト、化粧、ピアスなど、気になる部分が多いですよね。ここからは、通信制の主な校則を具体的にご紹介します。
◆髪型・髪色について
髪型・髪色に関しては、自由な学校が多いです。ほとんどの通信制高校には、頭髪に関する規則は特にありません。入学後は、様々な髪型・髪色の人が増えますが、入試の面接の時だけは黒髪の人が多いので注意が必要です。また、一部の私立の進学系通信制高校は、校内の風紀を守るためにも、染髪を認めていないところが多いです。「進学系に行きたいけど、頭髪に関して自由な学校がいい!」という場合は、事前に校則や校風を調べてから入学準備を進めましょう。
◆携帯電話・スマートフォンの使用について
校舎内での携帯電話・スマートフォンの使用に関しては、授業中以外は認めている学校がほとんどです。しかし、スクーリングの際はマナーとして、念のためマナーモードに設定することを忘れないようにしましょう。
◆アルバイトについて
通信制高校では、基本的にアルバイトに関する規則はありません。大多数の通信制高校の生徒は、アルバイトや仕事をしています。通信制高校のメリットである「自由時間の多さ」を活かして、自分で学費を稼ぎながら通う人もいます。しかし、スクーリングが多い学校や、進学校の進学コース、技能連携校などは、勉強の妨げにならないようにするために、アルバイトを禁止しているところもあります。なぜなら、通常の通信制高校に比べて、授業内容のボリュームが多く、予習・復習に時間を費やす必要があるためです。
◆化粧・ピアス・香水について
化粧やピアスについても、自由なところがほとんどです。多様な年齢の生徒がいる通信制高校には、外見に関する規則はめったにありません。「おしゃれなアクセサリーで個性をアピールしたい!」「メイクが好きだから、毎日化粧をして外出したい!」という人にとって、通信制高校の校風はぴったりです。香水については校則で禁止されることはないですが、一緒に過ごす人のことを考え、香りのきついものはつけて行かないようにしましょう。
◆運転免許取得・登校手段について
通信制高校には成人している生徒もいるので、運転免許取得はどの学校でも可能です。また、車やバイクでの登校を認めている学校も多く、学校まで距離があっても、登校手段によっては楽に通うことができます。中には、生徒用の駐車場が設けられている学校もあります。全日制高校ではあまり見かけない光景ですね。
▊まとめ
通信制高校の校則に関して詳しくご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。通信制高校には、校則らしい校則は特になく、服装や髪型、アルバイトなどに関して自由なところがほとんどです。とはいえ、派手すぎる髪型や、顔にたくさんピアスをつけるなど、あまりにも目立ちすぎる場合は、注意の対象になることもあります。周囲との最低限のマナーを守りつつ、通信制高校ならではの自由を満喫しましょう。